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札幌医療事故問題研究会は医療事故を専門とする弁護士のグループです。

TEL. 011-209-3331

〒060-0042 札幌市中央区大通西9丁目1番地1
大通公園ビル4階 花形法律

ナビゲーション

研究会の紹介PROFILE

代表挨拶



 世界で初めて、全身麻酔を用いた外科手術を成功させた、江戸時代の医師・華岡青州(1760〜1835)は、漢詩を嗜む文化人として、次の言葉を遺しています。

 内外合一 活物窮理(ないがいごういつ  かつぶつきゅうり)

 内外合一とは、「内科医であっても、外科の知識が必要で、外科医であっても内科医の知識をわきまえていなければ医療はできない」という意味であり、活物窮理とは、「病気は、その対象が人間である限り、みな個性、特質を異にするものであるから、基礎理論を熟知した上で、観察や実験により、治療の対象となる患者、病気の個性、特質、真理を究めなければならない」という教えです。

 当研究会は、設立以来、患者側弁護士という立場から、被害者の法的救済を通じて、青洲が唱えた理念に通底する、患者主体の医療の実現を目指して、様々な取り組みを続けてきました。
 患者ご本人や、ご家族の皆様が直面した医療事故問題の解決に向けて、当研究会の活動がお役に立てるよう、これからも日々研鑽を重ねてまいります。

 当研究会のホームページが、医療過誤により被害に遭われた方々との架け橋になることを願ってやみません。



歴史

 札幌医療事故問題研究会の発足は、平成4年に遡ります。

 当時医療訴訟のパイオニアともいうべき名古屋の加藤良夫弁護士が作った医療事故情報センターの呼びかけで、同弁護士と知己のあった上田文雄弁護士(前札幌市長)が中心となり、同弁護士と親交が深かった数名の弁護士が核となって、当研究会が立ち上がりました。最初の仕事は、全国医療事故110番を札幌で実施し、そこで寄せられた事案について、継続的に無料相談をすることで実質的な弁護団活動をスタートさせました。

 当研究会の最初の目的は、医療事故に遭っても弁護士に辿り着かず、救済されない人をできるだけ無くそうというものでした。当時は、医療事故を担当できる弁護士が札幌には非常に少なく、医療事故に遭いながらどこにも相談できずに泣き寝入りしてしまう人も多かったのです。それだけ当時の弁護士にとって、医療事故訴訟は難しく、ハードルが高いものでした。そこで、複数の弁護士がグループで取り組んで、ベテランの弁護士のノウハウを若手弁護士に伝えつつ、お互いに鼓舞し合いながら取り組むことになったのです。

 当研修会の所属弁護士は、当初の設立メンバーに加え、意欲のある中堅、若手の弁護士が集まり続け、現在約50名にまで増えました。これらの弁護士が7つの班に分かれ、相談案件の無料相談に応じるとともに、相談者から依頼を受けた場合には実際の事例に取り組んでおります。そして、その事件処理の中で、日頃の研鑽を生かして、より適切な事件解決に取り組んできました。当研究会の各班が担当している事件もしくは各メンバーが個人事件として担当している事件は、札幌地裁の医療訴訟の相当な数を占めるようになっています。

 その一方で、医療療訴訟の勝訴率は、一時40%近くまでなったこともありますが、現在は20%前後となっており、一般の事件の勝訴率が90%近いのに比べると非常に厳しい数字となっています。地域医療サービスの後退の1つの原因が訴訟リスクだと言われたこともあり、まさに被害患者側にとって医療訴訟が非常に厳しい時代になったたと言えます。

 しかし、その中にあっても、当研究会のメンバーは一人一人が当研究会の設立の想いを実現するために、年数回の医師を招いての勉強会、事例検討会などを通じて、最新の医学的知見の獲得に務めると共に、日々の業務の中で研鑽を続けています。また、当研究会と同様の団体が全国の主要な弁護士会に設立されており、各自の研究成果を発表する全国交流会が年1回開催されており、この交流会への参加を通じて、研鑽を重ねています。

 当研究会では、これからも医療事故で被害にあった方々、救済されるべき方々が、医療訴訟という大きな壁の前で、あきらめることないように、研鑽を積んでいきたいと思っています。



構成

 当研究会の代表は木下尊氏弁護士で、副代表は田端綾子弁護士です。
 当研究会に所属する弁護士は、以下のとおりです(括弧内は所属弁護士会・令和元年6月現在)。

弁護士 浅水 正  (札幌弁護士会)
弁護士 石黒 敏洋 (札幌弁護士会)
弁護士 岩ア 優子 (釧路弁護士会)
弁護士 薄木 宏一 (札幌弁護士会)
弁護士 祖母井里重子(札幌弁護士会)

弁護士 大久保 誠 (札幌弁護士会)
弁護士 大崎 康二 (札幌弁護士会)
弁護士 神村 岡  (札幌弁護士会)
弁護士 川島 英雄 (札幌弁護士会)
弁護士 北潟谷 仁 (札幌弁護士会)
弁護士 鬼頭 知一 (札幌弁護士会)
弁護士 木下 尊氏 (札幌弁護士会)
弁護士 久保 晋介 (札幌弁護士会)
弁護士 小林 加弥 (札幌弁護士会)
弁護士 古宮 靖子 (札幌弁護士会)

弁護士 齋藤 健太郎(札幌弁護士会)
弁護士 佐藤 昭彦 (札幌弁護士会)
弁護士 柴田 誠一 (札幌弁護士会)
弁護士 菅沼 雄一郎(旭川弁護士会)
弁護士 鈴木 賢治 (札幌弁護士会)
弁護士 鈴木 茂雄 (釧路弁護士会)
弁護士 砂子 章彦 (札幌弁護士会)
弁護士 鷲見 悠  (札幌弁護士会)
弁護士 橋 智  (札幌弁護士会)
弁護士 橋 剛  (札幌弁護士会)
弁護士 竹信 航介 (札幌弁護士会)
弁護士 武部 悟  (札幌弁護士会)
弁護士 田端 綾子 (札幌弁護士会)
弁護士 塚越 朱美 (札幌弁護士会)
弁護士 中島 正博 (札幌弁護士会)
弁護士 中田 克己 (札幌弁護士会)
弁護士 中山 博之 (札幌弁護士会)
弁護士 難波 徹基 (札幌弁護士会)
弁護士 橋場 弘之 (札幌弁護士会)
弁護士 花形 満  (札幌弁護士会)
弁護士 原 琢磨  (札幌弁護士会)
弁護士 房川 樹芳 (札幌弁護士会)
弁護士 増谷 康博 (札幌弁護士会)
弁護士 道尻 豊  (札幌弁護士会)
弁護士 村田 英之 (札幌弁護士会)
弁護士 毛利 節  (札幌弁護士会)
弁護士 森越 壮史郎(札幌弁護士会)
弁護士 安永 美穂 (札幌弁護士会)
弁護士 八十島 保 (札幌弁護士会)
弁護士 山崎 俊彦 (札幌弁護士会)
弁護士 渡辺 麻里衣(札幌弁護士会)



活動

 当研究会は、具体的な医療事故の相談事例を検討することを通じて、どうして医療過誤が起きたのかを研究するとともに、訴訟などの法的手段を通して、医療事故を一件でも減らそうという目的で活動しています。

 具体的には、医療事故被害にあったのではないかとお考えになっている患者側の皆様の法律相談を行っています。この相談は無料で、現在では年間に100件以上の相談を実施しております。
 ご相談の中では、訴訟を中心とした法的手続による救済が可能かどうかを検討します。

 救済が可能と判断された場合には、訴訟活動などを通じて、被害救済を図っていく活動をしています。
 また、医療に関する法律問題の研修会を開催するだけでなく、医学の専門家を講師に迎えた研修会も頻繁に開催して、医療分野における知識の習得にも励んでいます